インタビュー

「旅行」という人々の不動の娯楽の裏方で日本を活性化すべく、ホテル・旅館の再生事業、観光地を通した地域振興などのコンサルティング業務を展開する宮口代表。このページでは、インタビュー形式にてお伺いさせていただいたコンサルティングの醍醐味や、会社の強み、将来のビジョンなどを余すところなくお届け致します。


– インタビュアー –
もともと観光コンサルティングを始めようとされた「きっかけ」は何だったのでしょうか?

– 宮口 –
会社を立ち上げたのはリーマンショックがあった翌年の2009年でした。観光業は大体景気の波に一年送れて影響が出ると言われていて、まさに日本の観光業界は金融危機の影響の真っ只中でしたね。
全国の旅館がどんどん倒産を余儀なくされていく現状に直面して、何とかしたいと強く思ったのが、きっかけでした。

私には大学時代の専攻である会計学のノウハウがあったので、それを使えば再生支援をできるという確信を持ちました。当時は観光業界をあまり知らない人が旅館やホテルの経理を担当していることもあり、私たちはどちらも得意としていたので、それは強みだと感じました。

– インタビュアー –
なるほど、金融危機の影響にあえぐ旅館・ホテルを何とかしたいという想いと、大学で培った自分の強みが上手く合致したのですね。
– インタビュアー –
では、コンサルティングをしていて「一番楽しいとき」はどんなときですか?

– 宮口 –
一番楽しいときはお客さんと一緒に課題解決ができたときです。お客さんが喜んでくれると、私たちも嬉しいですし、問題が解決できたときや、そうでなくても問題が解決に向けて前進したときはとても充実感を感じるものです。お客さんが複数社のときもあり、そういうときは共有感が大きいためなおさら感慨もひとしおですよ。

– インタビュアー –
反対に「苦労されたとき」はどんなときですか?

– 宮口 –
業務自体に苦労感はそこまでないですが、お客様との信頼関係ができるまでは、辛抱が必要ですね。
第三者からのご紹介から仕事が始まる場合も多いのですが、こちらを信頼していただくまで本音が聞けないこともありますね。また、お客様は厳しい状況で弊社に頼ってこられているので、一生懸命で張り詰めた空気感がある場合もありますし、私たちは始めは部外者ですから、とにかく受け入れてもらうまでが大変ですよ。

– インタビュアー –
それではそんな緊張感のある状況で、「どうやって腹を割って話せる関係になる」のでしょうか?

– 宮口 –
相手の懐にどこまで入れるかに懸かっています。価値観や人柄、生い立ちなどでどういう風に入っていけるかで信頼関係の築き方が変わりますね。

例えば、仕事の話をしていても、ふとした瞬間にその人の素というか人間味あふれる特徴などが現れることがあるんですよ。そのときの人間味を逃がさず掴み、お客様の内面を知るように常に心がけていますね。

– インタビュアー –
中には「人間味の把握が難しいと感じる人もいるのでは」ないでしょうか?

– 宮口 –
始めはほとんどの方がとっつきにくい雰囲気ですよ(笑)。それは皆さんが厳しい状況で私たちに仕事をお願いしてきているので、当然と言えば当然のことなのかもしれません。コンサルティングを頼むこと自体が本当は不本意だと感じる人もいるので、その場合はなかなか砕けた会話にならず、打ち解けるまでにやはり苦労があります。根気よく色々なこと・新しい切り口でコミュニケーションを取るそれに尽きるのかもしれませんね。


– インタビュアー –
そのようにしてゆっくりお客様を知り、現状を分析し行われる「観光コンサルティング事業の醍醐味」はどんなところでしょうか?

– 宮口 –
観光コンサルティングは基本的に観光という楽しいことを土台としているので、明るい前向きな雰囲気があります。そこは他の業界とは少し違う点だと思います。

「旅行に行く人がどうやったら増えるか」とか、旅館であれば「いかにもっと良いお客様を増やすか」とかを考えることが中心になりますね。楽しい事をやるフィールドなので、それだけで楽しいです!その中で真剣に物事に挑戦できるということは凄くやりがいがあり、そこが醍醐味だと思いますよ。

– インタビュアー –
では、その観光コンサルティングを事業の軸に据えた「御社の強み」は何になるのでしょうか?

– 宮口 –
弊社のコンサルタントは全員観光業界出身者ですので、業界の事を熟知しています。
そこが強みとなります。お客様と一緒に何かをするにしても、よく知っているので実務に移しやすいですね。

また、コンサルタントの中にはセミナー講師や大学講師もおり、教える事に慣れています。
「お客様にどう言ったら伝わるか」を常に意識していて、円滑にコミュニケーションをおこなうスキルが既に備わっていますね。中には、講師経験がなく弊社に入社してきた者もおりますが、入社してから講師を始めた者や、社内のトレーニング講師などを務める者など、皆、日や研鑽を積んでいます。もしかすると、その真摯な態度が一番の強みと言えるのかもしれません。


– インタビュアー –
「今、力を入れている分野」はどんなものがありますか?

– 宮口 –
1つ目には、もともと私たちがスタートからやってきたものですが、旅館・ホテルの再生事業は今後も必要になってくると思います。第三者としてコンサルティングすることもできますが、それよりも自分たちがリスクを負って、運営する事は効果の面では良い面があります。

2つ目としては、観光地を活性化して地域を元気にすることです。弊社1社だとなかなか難しいですが、複数の会社や団体で協力して行うこともあります。日本の各地に今必要とされている事業だと思います。

3つ目は「インバウンド」といって、訪日外国人のお客様をどういう風に日本にまた来ていただくようにするかを考えていくことです。また、その仕組みをどう作ることができるのか、この3つに現状は力を入れています。

– インタビュアー –
「コンサルティングと業務委託(再生請負事業)の違い」は何でしょうか?

– 宮口 –
コンサルティングとは、お客様に課題を提示して、上手く行っているのか、いないのか毎月モニタリングをし、必要に応じてサポートする後方支援のことです。業務委託(再生請負事業)は、ホテルや旅館を弊社にて実際に経営させていただく事業のことです。

再生請負事業では、決めたことは自分たちで行い、上手く行かなかったら自分たちで修正していきます。弊社でおこなえるので、当事者としてお客様の声をダイレクトに受けて、迅速に経営に反映させる事ができます。実務も経営も両方できる人は多くはないので、再生請負事業はニーズがありますね。

– インタビュアー –
旅館やホテルの経営を請け負うといっても、「旅館によって雰囲気や問題が違うのでは」ないですか?

– 宮口 –
旅館・ホテルによって、全く違っています。しかし、いろいろな旅館・ホテルを見てきたということは寧ろ私たちの強みになっています。かなりの事例を見てきたので、経験やノウハウが溜まっていると感じます。


– インタビュアー –
観光コンサルティング事業の一つ、「観光地の活性化とは」、具体的にどんなことをしているのですか?

– 宮口 –
「観光地にどうやってお客様が来るか」について設計をしたり、観光を活性化するための人材づくり、どのくらい消費がなされているかを調査したりします。

リサーチからプロモーションまでを行う場合もあります。観光資源はゼロベースで考える事が多いですが、意外と目が行かなかったような観光資源の掘り起こしを行なう事が多いですね。地域の旅館組合や観光協会の方など、いろいろな方とワークショップを行い、一緒に観光資源を考えていきます。一緒に考えることで、ワークショップの参加者も地元の隠れた観光資源に気付くことがあるんですよ。場所は、関東近辺が多いですが色々な観光地を担当したこともあります。

余談ですが、定住人口が一人減ると年間100万円ほど消費額が減ります。それを埋めるには外国人観光客を25人ほど招致しなくてはいけないと言われています。そのため、地域の財政を賄うのに観光がますます重要になってくるというわけです。観光が盛んになれば、そこに根付く人も増えるかもしれませんね。

– インタビュアー –
日本人と外国人は色々な面で違うと思いますが、「外国人観光客を呼び込むために必要なこと」は何ですか?

– 宮口 –
外国人客は実際、200か国ほどから日本に来ています。国やその人個人によって、観光のニーズが変わりますが、旅館・ホテルがそのニーズを掴めていないことが多いですね。人口減少化にある日本において、外国人観光客を取り入れることはこれから必須になるでしょう。どの国のお客様なら、うちの旅館・ホテルに来てくれるか、どういうことをしたら彼らのニーズに応えられるのか、まさに研究中です!

我々としてはオーストラリアやタイ、ベトナムのお客様に強いという意識があります。以前に調査をした事がありますが、国によって動向がだいぶ違うので、もっと深く調査する必要があります。

ニーズは国によって求めることが違うので、もう少しリサーチをして、マーケティングなどにおいて対処をしていく必要がありますね。正直、一口で外国のお客様を一緒に語る事は難しいです。

しかも国ごとにも、ファミリーやカップルなど、あるいはバカンスかビジネスかなどで、それぞれお客様に違いがあります。
マーケティングで言うセグメンテーションをしっかりかけて対策を行う必要があります。

– インタビュアー –
ますます増えている外国人観光客ですが、彼らに対する「施策の事例」はありますか?

– 宮口 –
以前オーストラリア、タイについてリサーチした他、私たちが「外国人旅行者をを受け入れる際の重要点」に関するセミナーを開いたときに、アメリカ、中国、香港、台湾、韓国に関してデータを分析して特徴をまとめたことがあります。国によってやはり趣向が全然違います。

– インタビュアー –
例えば、「アジアと欧米で観光客のニーズに違いは」ありますか?

– 宮口 –
地域よりも国ごとの違いのほうが大きいですね。日本に来る外国人旅行客の大半はアジア地域が占めます。現在、年間約1000万人の外国人旅行客が日本にいらっしゃいますが、ほとんどはアジア圏からです。欧米は意外に少なく、アジアの新興国からの観光客が増えていますね。ビジネストリップで来日する人たちもいますよ。


– インタビュアー –
観光コンサルティングにおいて、「トレーニング・モニタリングについて」の試みは何かありますか?

– 宮口 –
お客様の中へ入っていくことが私たちの仕事なので、一番大事なのは従業員の方とどれだけ腹を割って話せるか、仕事の価値観に触れられるかに懸かっています。何で働いているのかという理由を共感できる人であれば、その後の大変なこともクリアできますね。

働く理由が曖昧だと、その後の施策に絶えられないと思います。そういう方には意識づくりも行うこともあります。働くにはモチベーションが必要で、それがないと経営をよくするための施策を遂行することは難しいですね。人が主役となり、経営資源の中心となるので、人が志しを高くしていないと経営資源にはなりません。

– インタビュアー –
そういうところを「請負業務委託では伝えていくという役割」もあるのですね。

– 宮口 –
業務委託は自分たちもリスクを負っているという意思表示でもあります。お客様も、経営に入り込んでくれることを望んでいる面もありますね。「こうしたほうが良いですよ」ではなくて、それをやって見せることができます。これからはこういった事業はニーズが増えると思いますね。

– インタビュアー –
では、最後に「今後の展望について」お聞かせいただけますか?

– 宮口 –
実業をしっかり持っていたいと思っています。また、旅館・ホテルの経営、そして旅行会社の経営も視野に入れて検討しています。観光に携わる実業者でありながら、実業で得た知見を業界にフィードバックしていきたいですね。この実業と、そこで得た経験のフィードバックという二軸を大事にしていくことが私はとても重要だと考えています。

そして最終的には、経済が伸びてきているアジアの地域で、観光地開発やその地のマーケットを理解し、日本への旅行客を増やしたいです。特にこれから伸びるアジアというマーケットでは、海外のデストネーション開発のような挑戦がしやすいと言えますし、思いを馳せるだけでとてもワクワクしてきますね!

– インタビュアー –
はっきりとした目標とビジョンをお持ちなので、今後がとても楽しみですね!
お話を振り返り、お会いしたばかりでも、気軽に話せてしまう、そんな気さくな雰囲気を宮口さんがお持ちなのは、自ら進んで腹を割って話す真摯な姿勢が自然と伝わってくるからなのかもしれないと強く感じました。御社の益々のご活躍およびご発展を心からお祈り申し上げると共に、まとめの言葉とさせていただければ幸いです。長い間、色々とお話しをいただき、誠にありがとうございました。

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